神奈川県の西部にある秦野市、丹沢山系の麓に位置する。
今回訪問した、はだのふぁーむはそんな自然の恵みが豊かな場所にある。
「名水百選に選ばれている秦野名水を普段の生活から使っていますよ。
野菜も人間もきれいな水だと良く育ちますね。」
はだのふぁーむの中野さんは笑いながら教えてくれた。
「私たちはこのきれいな水を活かして水耕栽培で野菜を作っています。栽培用の水から洗浄まで、すべてこの水を使っています。」水耕栽培とは、土を使わずに水と肥料だけで育てる方法。「自動で温度や湿度などを制御できるハウスの中で栽培しています。農薬の使用を抑えられるし、一年中美味しい野菜をお届けできます。」
現在野菜工場の水耕栽培は珍しくなくなった。
それらの多くはLEDなどの人工光を使って栽培している。必要な周波数の光だけを当て、安定的に早く育てることができる。
でも、はだのふぁーむは太陽光にこだわる。「太陽の光は自然の恵みです。確かに野菜にとって必要のない光もたくさん含まれていますが、それが美味しい野菜を作るのです。食べ比べるとうちの野菜は肉厚で味が濃いと思いますよ。」
中野さんは自慢のドーム型ハウスの中で誇らしげに教えてくれた。
「ドームは太陽光の力を最大限使えます。確かに人工光より管理や手間が大変になりますよ。でもせっかく作るのなら美味しいものを届けたいじゃないですか!」安心安全で美味しい野菜を届けたい、その気持ちは従業員一同みなが持っているようだ。
「常に美味しいものを安定的に届けるため、新しい品種を研究しています。」施設責任者の紙田さんは丁寧に教えてくれた。「種から収穫まで温度と湿度の管理はとてもデリケートです。少しでも気を抜くと全部がダメになってしまうので緊張感があります」少し恐ろしいことを教えてくれたが、今のところ全部ダメになったことは無いとのこと。
「いつもハウスの中を見回って確認しています。よく見ているとダメになる手前の状態を見つけることができます。先に手を打ては防げますね。」紙田さんは穏やかながら真剣な表情で説明してくれた。
はだのふぁーむではロメインレタスやクレソンなど様々な種類の野菜を作っている。
「うちの野菜は肉厚だから、サラダはもちろん加熱しても美味しいですよ。中でもロメインレタス使ったチャーハンはおススメですね。」「みなさんから美味しいという声を聞かせていただくのが一番の励みになります。」
大変そうな顔を少しも見せずに説明してくれた中野さん、紙田さん、これからも安心安全で美味しい野菜をよろしくお願いします。