配達人が行く
配達人が行く
甘さはじけるミニトマト
一粒にこめる思い。
【北海道】JA新おたる仁木町トマト生産組合

昼過ぎに到着すると、視界を遮るもののない広々とした土地を、暖かな風が吹き抜けていました。
ここは北海道の南西部、積丹半島の根元に位置する仁木町です。
日中は陸から吹く穏やかな南風が、心地よく肌を撫でていきます。

ここで作られているのは、まるでフルーツのような食感を持つミニトマトです。
口に含むとほとんど皮が残らず、すっと消えていきます。ただ甘いだけでなく、トマトらしい酸味とのバランスが絶妙で、凝縮された旨みが後を引きます。
この濃厚な味の理由は、肌で感じるほどの大きな「寒暖差」にあります。
訪れた日の最高気温は25℃、最低気温は15℃と、約10℃もの気温差がありました。夜には海側から強い北風が吹き、朝晩はまだまだよく冷え込むのだと、生産者の方が教えてくれました。
この厳しい温度変化が、トマトにしっかりとした甘みを蓄えさせます。

JA新おたる仁木町トマト生産組合のハウスの中に入ると、下葉の剪定や脇芽摘みが徹底して行われていました。
美味しいトマトに仕上げるため、風通しの良い環境がしっかりと確保されているのです。部会設立から50年以上、「良食味」と「高品質」を第一に掲げ、適正な温度と湿度を保って病気を防ぐための環境整理が、毎日続けられています。
収穫の際も、色目や熟度を厳格に見極め、最後は光センサーを通して厳選し、産地で冷やし込んでから送り出しているそうです。

暖かな日差しと冷え込む夜の空気。そして、ハウスに心地よい風を通すための細やかな手作業。
自然の力に頼るだけでなく、トマトが美味しく育つ環境を整え続ける生産者の、長年の経験と確かな眼差しがそこにありました。