配達人が行く
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大分味一ねぎ
主役の小ねぎ。
【大分県 宇佐・中津・国東・杵築地区】JAおおいた大分味一ねぎ生産部会

大分県のハウスを訪ねると、まず目に入ったのは、きれいに水分を含んだ土だった。

生産者の方は、毎日20cmほど土を掘り、湿り具合を確認しているという。実際にその様子を見せてもらうと、確認は想像していたよりも地道だった。手で土を触り、水分の残り方を確かめながら、その日の水量を決めていく。
ハウスはいくつも並んでいたが、乾いている土はひとつもなかった。
気温の高い時期は特に管理が難しいそうだ。暑さの残るハウスの中で、水を与えすぎれば根が傷み、足りなければ葉先まで水分が届かない。その加減を毎日見続けている。
その環境で育った小ねぎは、葉に張りがあり、近づくと香りが立った。

実際に話を聞く中で印象に残ったのは、「薬味だけではなく、たくさん食べてほしい」という言葉だった。
小ねぎは脇役として使われることが多い。でも、味にも香りにも自信があるから、主役として食卓に出してほしい。そう話す表情は、どこか穏やかだった。
その言葉を聞いたあとに見る畑は、少し違って見えた。
土作りにも時間をかけている。独自の堆肥を使いながら、土の状態を保ち続ける。その積み重ねが、水持ちの良い土につながっているという。

暑さの中でも、毎日土を確認する。
水を見極める。
香りと食感を整える。

派手な作業ではないけれど、その繰り返しが、この小ねぎを支えていた。