大分県のハウスを訪ねると、まず目に入ったのは、きれいに水分を含んだ土でした。
生産者の方は、毎日20cmほど土を掘り、湿り具合を確認しているといいます。実際にその様子を見せてもらうと、確認は想像していたよりも地道でした。手で土を触り、水分の残り方を確かめながら、その日の水量を決めていきます。
ハウスはいくつも並んでいましたが、乾いている土はひとつもありませんでした。
気温の高い時期は特に管理が難しいそうです。暑さの残るハウスの中で、水を与えすぎれば根が傷み、足りなければ葉先まで水分が届きません。その加減を毎日見続けています。
その環境で育った小ねぎは、葉に張りがあり、近づくと香りが立ちました。
実際に話を聞く中で印象に残ったのは、「薬味だけではなく、たくさん食べてほしい」という言葉でした。
脇役として使われることが多い小ねぎ。でも、味にも香りにも自信があるから、主役として食卓に出してほしい。そう話してくれました。
その言葉を聞いたあとに見る畑は、少し違って見えました。
土作りにも時間をかけています。独自の堆肥を使いながら、土の状態を保ち続けているのです。その積み重ねが、水持ちの良い土につながっているといいます。
暑さの中でも、毎日土を確認する。
水を見極める。
香りと食感を整える。
派手な作業ではないけれど、その繰り返しが、この小ねぎを支えていました。

